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【体験談&歯科医が解説】入れ歯で失敗しないために|費用・種類・後悔しない選び方とは?

【この記事の監修歯科医師】

神奈川歯科大学卒業。
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医。
「再治療のない、丁寧な治療」をモットーに日々情熱を注いでいます。
歯科のお悩みならなんでもご相談ください。
「入れ歯=高齢者のもの」というイメージをお持ちではありませんか?実際には、若い世代でもさまざまな理由で入れ歯を検討する方が増えています。
しかし、安易に選んでしまうと「合わない」「外れる」といったトラブルに悩まされるケースも。
この記事では、現役歯科医師の視点から、入れ歯の種類や費用、よくある失敗とその解決策までを、体験談とともにわかりやすく解説します。
こんな悩みありませんか?入れ歯を考えるきっかけとは
入れ歯を考えるきっかけ・サインとは
こんな症状、思い当たりませんか?
- 歯がグラグラしている
- 食事中に噛みにくさを感じる
- 硬い物が噛めず、食べる物が偏ってきた
- 見た目の変化(口元がしぼむ・歯の隙間が広がる)が気になる
- 話しにくくなった/滑舌が悪くなった
- 人前で口元を隠すようになった
これらのサインがある場合は、入れ歯や他の補綴治療を前向きに考えるタイミングかもしれません。
早めの相談が「快適な生活」への第一歩
「まだ我慢できるから」「入れ歯は最後の手段」と先延ばしにしてしまうと、症状が悪化して選択肢が狭まってしまうことも。
現在の口腔状態を正確に把握し、将来的な選択肢を確保するためにも、早めの歯科相談が大切です。
また、最近は見た目も自然で違和感の少ない入れ歯が増えており、「もっと早く相談すればよかった!」という声も多く聞かれます。
入れ歯にする前に知っておきたい「選択肢」と「注意点」
歯を失ったとき、「入れ歯」を検討される方は多いと思います。
でも実は、「入れ歯にする前に知っておきたい選択肢」や「気をつけるべきポイント」がいくつかあるのをご存じでしょうか?
治療をスムーズに進め、長く快適に使い続けるために、ぜひ一度チェックしておきましょう。
まず知っておきたい「補綴治療の3つの選択肢」
歯を失ったときの主な治療方法は、以下の3つです
- 入れ歯(義歯)
取り外し可能で、保険診療の範囲でも作れる選択肢。
部分入れ歯・総入れ歯など、状態に応じた種類があります。
- ブリッジ
両隣の歯を支えにして、人工の歯を橋のようにかける治療法。
固定式で違和感が少ない反面、健康な歯を削る必要がある場合もあります。
- インプラント
人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を固定する治療。
見た目・機能ともに自然に近い仕上がりになりますが、外科的処置や費用面のハードルもあります。
「入れ歯だけが選択肢じゃない」という視点が大切です。
お口の状態・予算・ライフスタイルに合わせて、ベストな治療法を選ぶことが重要です。
入れ歯を選ぶときの注意点
- ぴったり合う入れ歯でも、最初は違和感がある
どんなに精密につくっても、口の中に“異物”が入る感覚はゼロにはなりません。
慣れるまでに時間がかかることを理解しておくと、不安も軽くなります。
- 定期的な調整が必要
お口の中は時間とともに変化していくため、作った後も「調整」や「再作製」が必要になることがあります。
長く快適に使うためにも、定期的な歯科受診が不可欠です。
- 保険と自費でできる入れ歯の違いを確認する
保険適用の入れ歯は比較的リーズナブルですが、見た目・素材・フィット感などで自費の入れ歯とは異なる部分があります。
しっかり説明を受け、自分に合った選択をしましょう。
「入れ歯にする」と決める前に
「入れ歯をすすめられたけど、本当にそれが最適?」
「他にも方法はあるの?」
そんなふうに感じたら、まずは歯科医に相談することをおすすめします。
あなたのお口の状態や生活スタイルに合わせて、複数の選択肢を比較しながら、一緒に治療計画を立てることが大切です。
若くても入れ歯?30代・40代の相談も増えています
入れ歯=高齢の人だけ?と思っていませんか?
入れ歯というと、「もっと年をとってからの話」と思われがちですが、実際には40〜50代から検討を始める方も少なくありません。
歯周病やむし歯の進行、過去の治療歴などにより、年齢に関係なく“噛める歯”を失うリスクは誰にでもあるのです。
歯科医が語る|入れ歯で後悔したケースと成功したケース
【失敗談①】保険の入れ歯を選んだら「合わない・外れる」
60代・男性のAさん。
初めての入れ歯治療で、「費用を抑えたい」と保険診療の部分入れ歯を選びました。
治療後、最初は「なんとか使えそう」と感じていたものの、数週間経つと…
「食事中に外れやすくなった」「話すときに浮く感じがある」「金属のバネが見えるのが気になって、人前で笑えない」という悩みが次々と出てきました。
再調整を繰り返すも、どうしても「しっくりこない」と感じられたようで、最終的には自費の入れ歯に作り替えることに。
〈 歯科医の視点〉
保険の入れ歯はあくまで「最低限の機能を満たす」ことが目的。
素材や設計に制限があり、フィット感や審美性には限界があります。
特に噛む力が強い方や、見た目が気になる方には、自費の入れ歯を含めた検討をおすすめします。
【失敗談②】見た目が気になり会話に自信をなくした
50代・女性のCさん。
前歯を数本失い、保険の部分入れ歯を装着しました。
「早く治療を終わらせたい」という気持ちから選ばれた保険の入れ歯でしたが、「会話中に金属のバネが見えてしまう」「友人と話していても、自分の口元が気になって集中できないなどの悩みが出てきました。」
その結果、人と話すのがだんだん億劫になり、外出も控えがちに。
以前は人前で話すのが好きだったCさんが、「自分に自信が持てなくなった」と涙ながらに語ってくれました。
〈歯科医の視点〉
保険の部分入れ歯は、金属のバネ(クラスプ)で固定するタイプが主流です。
前歯にかかると、笑ったときや話すときにバネが見えてしまうことも多く、審美的な面で気にされる方は非常に多いです。
とくに、職業柄人前に出る方や、表情を大切にされる方には、見た目に配慮した自費の義歯(ノンクラスプデンチャーなど)やインプラント、ブリッジなどを選ぶことで、精神的な負担が大きく軽減されます。
【成功談①】食事も会話も快適に!40代女性の精密入れ歯体験
40代のDさん。
むし歯が大きく歯を抜かなければならず、入れ歯を初めて入れることに。
最初は不安や抵抗感が強く、「目立たないか」「ちゃんと噛めるか」など、さまざまな悩みを抱えて来院されました。
Dさんが選ばれたのは、自費診療の精密部分入れ歯(ノンクラスプデンチャー)。
歯ぐきになじむ自然な色合いと、金属のバネがない設計により、見た目の違和感がほとんどないのが特長です。
治療後、Dさんはこんな風に話してくれました。
「正直、入れ歯ってもっとゴツゴツしたものかと思っていました。でも実際に使ってみると、ピッタリ吸い付くような感覚で、すぐに慣れました。」
「硬いものもスムーズに噛めて、会話中も口元が気にならなくなったのが本当にうれしいです。」
〈歯科医の視点〉
入れ歯は年齢に関係なく、早い段階での「きちんとした対応」がその後の口腔環境に大きく影響します。
若い方ほど「見た目」「装着感」「将来の骨の状態」など、慎重に選ぶことが大切です。
精密な型取り・丁寧な設計・個々に合わせた調整により、長く快適に使える入れ歯は実現できます。
【失敗談②】治療ステップを理解せずに中断してしまった
途中でやめて後悔した50代男性のケース
「もう少し説明を聞いておけばよかった……」
そう振り返るのは、50代のEさん。
奥歯を失い、部分入れ歯の再作製を勧められたものの、治療の途中で来院をやめてしまいました。
Eさんは、仮の義歯を入れた段階で「少し話しにくい」「違和感がある」と感じてしまい、不安を抱えたまま、次の予約をキャンセル。
そのまま半年以上が経過してしまいました。
「最初の違和感が『ずっと続くもの』だと思ってしまったんです。歯医者さんに相談すればよかったのに…」
最終的に再来院されたときには、歯の傾きやかみ合わせのズレが進行してしまい、治療が振り出しに戻る形となってしまいました。
〈歯科医の視点〉
治療は、完成までがワンセットです。
入れ歯治療は、「型取り→試適→調整→完成→装着後のフォロー」というステップを踏んでいきます。
途中で装着する仮義歯や試作品は、あくまで“最終的な完成形のための準備段階”です。
この段階での違和感や不安はよくあることで、調整を重ねることで快適な仕上がりに近づけていくのが一般的です。
患者さんが治療を中断する大きな理由のひとつは、「自分が今、どの段階にいて、何が行われているのかがわからない」こと。
当院では、治療の流れや目的、かかる期間・費用などを事前に丁寧にご説明し、納得いただいてから進めることを大切にしています。
「わからないままやめる」ではなく、「納得して進める」入れ歯治療を
入れ歯治療は、“完成してからが本当のスタート”ともいえます。
少しでも不安や疑問があれば、そのままにせず、どんな些細なことでもご相談ください。
あなたにとって、より快適で前向きな選択ができるよう、しっかりとサポートいたします。
保険?自費?入れ歯の種類と費用の違いを徹底解説
入れ歯の治療は、保険適用と自費診療(自由診療)に分かれ、それぞれに費用や素材、機能性の違いがあります。
どちらを選ぶかは、予算や使用目的、生活スタイルに大きく影響を与えます。
以下で、保険適用の入れ歯と自費診療の入れ歯の違いを徹底解説します。
保険診療でできる入れ歯とその限界
保険診療でできる入れ歯
保険適用の入れ歯は、日本の健康保険制度に基づき、基本的な治療を受けることができます。
保険適用の場合、患者が負担する費用は大部分が抑えられますが、その分、使用できる素材やデザインに制限があります。
保険診療の入れ歯の特徴
素材:保険適用では、入れ歯の材料はプラスチックが一般的です。
歯茎部分はピンク色のアクリル樹脂で作られ、人工歯もプラスチックでできていることが多いです。
見た目:見た目に関しては、金属のバネ(クラスプ)が見えることもあり、外見に気を使う場合には少し気になるかもしれません。
また、プラスチックのため一定の厚みが必要になり、違和感や喋りづらさを感じることがあります。
耐久性:プラスチック製のため、摩耗しやすく、割れやすいという特徴があります。
特に硬いものを噛むと摩耗が早く、定期的な調整や修理が必要になります。
使用期間:耐久性が限られているため、数年で交換や修理が必要になることが多いです。
自費診療の入れ歯はここが違う!見た目・機能・耐久性
自費診療でできる入れ歯
自費診療の入れ歯は、保険適用外の高品質な素材やデザインを使用したものです。
保険適用外のため、費用は高額になりますが、選択肢が広がり、機能性や見た目も大幅に向上します。
自費診療の入れ歯の特徴
ノンクラスプデンチャー(金属のバネがない入れ歯)
金属のバネが見えないため、見た目が自然で美しい。
さまざまなメーカーが提供しており、それぞれに特徴があります。
スマイルデンチャーは、透明感があり歯肉と自然に馴染み、見た目が非常に美しい入れ歯といえます。
一方で、ナチュラルデンチャーは、人体に馴染みやすい素材を使い、安心して使用できる点が魅力です。
ビューティーデンチャーは、匂いや変色に強く、アレルギー体質の方にもおすすめです。
また、バルプラストは、柔軟性が高く装着時のストレスが少なく、長い歴史を持つ信頼性のある製品で、ミラクルフィットは透明感と耐久性に優れており、軽量で快適な装着感を提供します。
コバルトクロム合金やチタンなどの金属素材を使用した入れ歯は、軽量で強度が高く、耐久性に優れています。
セラミックやポーセレンを使用した人工歯は、色や質感が自然で、見た目の美しさを重視する方におすすめです。
素材や技術を選択することができるので、長持ちし、割れにくく、日常的な食事や会話にも耐えることができます。
また、精密に作られた自費診療の入れ歯は、フィット感がよく、外れにくく、発音や噛む力も自然に近くなることが多いです。
保険と自費診療の選択肢を選ぶ際のポイントとしては、自分が何を重要視するのかで変わってきますが、初めて義歯を入れる場合、義歯の感覚をつかむために保険の義歯をまずは使ってみるのも一つの選択肢といえます。
実際にかかる費用の目安と通院回数
費用の目安
- 保険診療での入れ歯治療
総入れ歯:6000円〜
部分入れ歯:3000円〜
(3割負担の場合)
※上記はあくまで目安で、欠損歯の数や設計によって金額は変動します。
- 自費診療での入れ歯治療
総入れ歯:30〜50万円程度(使用する素材や設計による)
部分入れ歯:10万円~30万円程度(1歯あたりの素材やデザインにより差が出ます)
※自費診療は素材やデザイン、歯科医院の選択によって大きく費用が変動するため、事前にしっかりと見積もりを取ることが重要です。
通院回数の目安
入れ歯の治療は、作成から調整まで複数回の通院が必要です。
通院回数は、患者さんの口内の状態や使用する入れ歯の種類によって異なりますが、一般的な目安は保険診療の場合は、2〜4回。自費診療の場合は、3〜5回ほどかかります。
現役歯科医が教える|失敗しない入れ歯治療の流れ
入れ歯治療はただ歯を補うだけでなく、快適な生活を取り戻すための重要な治療です。
失敗しないためには、しっかりとした計画と患者さんのニーズに合わせた治療が不可欠です。
以下の流れを理解して、入れ歯治療を成功させましょう。
STEP1:初診・カウンセリングで「理想の生活」を聞く
1. 患者さんの希望をしっかりと把握
治療が始まる前に最も重要なのは、患者さんがどのような生活を送りたいのか、どんな期待や不安を抱えているのかを知ることです。
この段階で、以下の質問を通じて患者さんの「理想の生活」を聞き出します。
例えば
- 日常生活で何を重視したいか(見た目、快適さ、噛む力など)
- 食事に対するこだわり(硬いものや粘り気のあるものを食べたいか、噛み合わせにどれくらいの強度を求めるか)
- 見た目や会話の重要性(特に前歯の欠損が気になるか、外見に対する要望)
- 入れ歯の使用に対する不安や過去の経験(以前入れ歯を使用していたが、合わなかった、痛みがあった、見た目に満足できなかった、など)
これらの質問を通じて、患者さんが「どんな入れ歯を求めているのか」や「どのような生活を理想とするのか」を具体的に理解することが、治療計画を立てる第一歩になります。
2. 口腔内の状態をチェック
初診では、口腔内の検査も行います。
現在の歯の状態や歯茎の状態を評価し、入れ歯にするための基礎となる環境を整えることが重要です。
ここでのチェック項目は以下の通りです。
- 残っている歯の状態
(歯が残っている場合、その歯の健康状態や支えとして使えるかどうか)
- 歯ぐきの健康状態
(歯茎が健康でないと、入れ歯のフィット感や安定性に問題が生じることがあります)
- 口内の乾燥状態や唾液の分泌量(これらも入れ歯の快適さに影響します)
- 噛み合わせや顎の動き
(噛み合わせの状態が悪いと、入れ歯に負担がかかり、使いづらくなります)
3. 治療方法や素材についての説明
患者さんが希望する生活スタイルに合わせて、どのような治療方法が最適かを提案します。
例えば、、
- 部分入れ歯か、総入れ歯か
- 保険適用の入れ歯か、自費診療の入れ歯か
- 金属のバネが見える部分入れ歯か、ノンクラスプデンチャー(金属のバネが見えない入れ歯)か
- セラミックやポーセレンを使用した自然な見た目の入れ歯にするか
それぞれの選択肢のメリット・デメリットをしっかりと説明し、患者さんが自分に合った選択肢を選べるようサポートします。
4. 治療計画の共有と確認
初診後、患者さんが選んだ治療法に基づいて、治療の流れを説明します。
入れ歯治療にはいくつかのステップがあるため、どのくらいの時間と回数がかかるか、予想される費用についても透明に伝えることが大切です。
患者さんが納得し、安心して治療を進められるように配慮します。
STEP2:型取り・仮合わせ・精密な調整
1. 型取り(型を取る)
初診・カウンセリングで患者さんの希望や口腔内の状態を確認した後、次に行うのが型取りです。
これは、患者さんの口内の詳細な情報を得るために必要なステップです。
〈型取りの目的〉
患者さんの歯の形、顎の形、噛み合わせを正確に反映させるための基礎となります。
型取りを通じて、入れ歯がぴったりフィットするようにするための土台が作られます。
型取り後、患者さんの状態や希望に合わせてデザインの確認が行われます。
この段階で、患者さんの口腔内にぴったり合う入れ歯を作成するための基礎が完成します。
歯の欠損が多い場合には、入れ歯をいれた時の噛み合わせをどこにするか、決定するための装置を作製し噛み合わせの高さを決める必要があります(咬合採得)。
2. 仮合わせ(義歯試適)
型取り、咬合採得の結果をもとに、入れ歯の仮合わせを行います。
この段階では、まだ最終的な入れ歯ではなく、仮の入れ歯を作成します。
仮入れ歯は以下の目的で使用されます。
〈高さ、違和感のチェック〉
仮入れ歯を実際に装着し、患者さんがどのように感じるかを確認します。
違和感がないか、高さが問題ないかをチェックします。
入れ歯の位置や安定感を確認し、必要に応じて調整を行います。
〈見た目の確認〉
見た目に関しても重要です。
特に前歯を含む部分入れ歯や総入れ歯の場合、形が自然であるか、患者さんが納得できるかを確認します。
3. 義歯完成、義歯調節
最終的な義歯が完成してきたら、次に行うのは精密な調整です。
ここでは、入れ歯がより快適で安定するように、微調整を加えます。
〈噛み合わせの調整〉
仮入れ歯で噛み合わせが合わない場合、噛み合わせを調整します。
これにより、患者さんが自然に噛むことができるようになります。
〈フィット感の調整〉
歯ぐきと義歯の調和を確認し、痛みや違和感がある場所の調節を行います。
STEP3:完成後のフォローと定期調整が大切
入れ歯の作成が完了した後、治療が終わりではありません。
実際に使い始めることで気になる点が出てくることもあります。
ここで重要なのは、完成後のフォローアップと定期的な調整です。
作製方法はあくまで一例です。お口の中の状態によって診療方法が異なることがあります。
1. 完成後のフォローアップ
入れ歯が完成し、患者さんが日常生活で使用を開始した後は、フォローアップを行うことが重要です。
〈フィット感の確認〉
使用を開始した後、患者さんが入れ歯のフィット感や快適さを感じているかを確認します。
不具合(外れやすさ、痛み、違和感など)があれば、すぐに調整を行います。
〈噛み合わせの調整〉
使い始めて数週間後に、噛み合わせや使い心地を再確認し、必要に応じて調整します。
〈義歯の定期的なメンテナンス〉
入れ歯は日々使用するものなので、清掃が大切です。
患者さんに適切なケア方法をアドバイスします。
2. 定期的な調整・メンテナンス
入れ歯は使い続けることで、少しずつ変形や摩耗が生じることがあります。
そのため、違和感や痛みがある場合、定期的に歯科医院で調整やメンテナンスを受けることが必要です。
入れ歯作成に適した歯科医院の選び方
入れ歯治療は、患者さんの生活に大きく影響する重要な治療です。
信頼できる歯科医院を選ぶことが、快適な入れ歯生活を実現するための第一歩となります。
では、どのように歯科医院を選べばよいのでしょうか?
ここでは、入れ歯作成に適した歯科医院の選び方をポイントごとに解説します。
1. 専門的な技術と経験がある歯科医師を選ぶ
入れ歯治療は非常に高度な技術を必要とします。
特に、患者さん一人ひとりの口腔内の状態や希望に応じたカスタマイズが求められるため、経験豊富な歯科医師がいる医院を選ぶことが重要です。
実績や経験を確認するために、医院の口コミや評価を参考にするのも一つの手です。
2. 患者のニーズに合わせた治療計画を提案する医院を選ぶ
入れ歯は患者さんによって求めるものが異なるため、患者のライフスタイルや希望に合わせた治療計画を立ててくれる歯科医院を選びましょう。
初診時に、患者さんの理想的な生活や食事のこだわりなどをしっかりヒアリングし、個別の治療計画を提案してくれる医院は信頼できます。
患者さんの希望や不安に耳を傾け、それに応じた治療方法を提案してくれる医院を選ぶことで、より満足のいく結果が得られます。
3. 最新の技術と設備が整っている歯科医院を選ぶ
入れ歯の作成には精密な診断と型取り、また精密な調整が必要です。
そのため、最新の機器や技術を導入している医院を選ぶことが、より快適で高品質な入れ歯治療を受けるためには欠かせません。
4. 患者とのコミュニケーションを大切にする医院
入れ歯治療は患者さんにとって不安や心配が多い治療です。
そのため、治療過程でのコミュニケーションが非常に重要です。
治療前にしっかりと説明をしてくれる歯科医院を選びましょう。
入れ歯作成の流れや、治療の進行状況について丁寧に説明してくれる医院は、信頼できます。
また、治療後のフォローアップがしっかりしている医院を選ぶことも大切です。
調整やメンテナンスが必要な場合でも、迅速に対応してくれる医院が理想的です。
5. 入れ歯の種類や素材に幅広い選択肢がある医院
入れ歯の種類や素材は、患者さんの希望や予算に応じて柔軟に選ぶことが重要です。
保険適用のものから自費の高品質な入れ歯まで、様々な選択肢を提案してくれる医院を選ぶと良いでしょう。
保険適用入れ歯(アクリル樹脂製など)から、高級素材の入れ歯(チタン、セラミック、ノンクラスプデンチャーなど)まで、選べるバリエーションが多い医院は、患者さんのニーズに合わせた提案ができる医院です。
価格帯や素材の特性についても、患者さんにわかりやすく説明してくれる医院を選びましょう。
6. アフターケアがしっかりしている医院
入れ歯治療は、完成した後も定期的な調整やメンテナンスが必要です。
そのため、アフターケアが充実している歯科医院を選ぶことが大切です。
入れ歯は使用し続けると、歯茎の変化や摩耗、破損などが起こることがあります。
定期的にチェックアップや調整をしてくれる医院を選ぶことで、長期間快適に入れ歯を使い続けることができます。
入れ歯に不具合が生じた場合、迅速に修理や調整をしてくれる医院もポイントです。
入れ歯に関するよくある質問【Q&A】
入れ歯ってどれくらい持ちますか?
入れ歯の寿命については、使用状況やメンテナンスによって異なりますが、一般的には5年から10年程度とされています。
- 使用状況と食生活
- 定期的な調整とメンテナンス
- 素材の種類
- お口のケアと使用頻度
などが、入れ歯の寿命を左右する主な要因になります。
入れ歯に慣れるまでどれくらいかかりますか?
入れ歯に慣れるまでの期間は、個人差がありますが、一般的には1週間から1ヶ月程度で慣れる方が多いとされています。
しかし、完全に快適に感じるまでには、数ヶ月かかることもあります。
インプラントと迷っています。どう選べばいいですか?
インプラントと入れ歯の選択は、どちらが自分にとって最適なのかを慎重に考える必要があります。
それぞれの利点とデメリットを理解した上で、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
1. インプラントの特徴
インプラントは、失った歯の代わりに人工歯根をあごの骨に埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療法です。
【利点】
- インプラントはあごの骨に固定されるため、自然な噛み心地や見た目が得られます。
- 入れ歯やブリッジは隣の歯に影響を与えることがありますが、インプラントは独立しているため、他の歯を削ることなく使えます。
【デメリット】
- インプラントの治療は、外科手術が必要であり、数ヶ月を要することが多いです。手術後に骨と結びつくまで時間がかかるため、すぐには完成しません。
- 保険が適用されないため、自費診療となり、費用が高額になることが一般的です。
- インプラントを行うには、十分な骨の厚みや密度が必要です。
- 骨量が不足している場合、追加の治療が必要になることもあります。
2. 入れ歯の特徴
入れ歯は、失った歯の代わりに人工歯を取り付けた義歯で、部分入れ歯や総入れ歯があります。
【利点】
- 入れ歯は、手術が不要で、比較的短期間で作製できるため、治療の期間が短いです。
- 保険適用の入れ歯は、インプラントよりも費用が安く抑えられるため、経済的な負担が少ないです。
- 部分入れ歯や総入れ歯など、失った歯の本数や状態に応じてカスタマイズできるので、個別に対応できます。
【デメリット】
- 入れ歯は異物感があるため、最初は違和感が強く感じられることがあります。また、長時間の使用で、発音や噛む力に影響を与える場合もあります。
- 入れ歯はあごの骨と固定されないため、長期間使用していると骨が退縮する可能性があり、定期的に調整が必要になります。
- 特に部分入れ歯は、食事中に外れることがあるため、安心して食事を楽しめないこともあります。
3. 選ぶ際に考慮すべきポイント
以下のポイントをもとに、自分に合った方法を選んでみてください。
- 予算
インプラントは高額ですが、長期的に見ればコストパフォーマンスが良い場合もあります。
入れ歯は初期費用が安く、保険適用が可能ですが、長期的に見て調整や再作製が必要です。
- 治療期間
インプラントは手術が必要で、治療完了までに数ヶ月かかることがあるため、急いで治療を終わらせたい方には入れ歯が適しています。
- 見た目や快適さ
インプラントは自然な見た目で、噛む力も自分の歯に近い感覚で使えるため、見た目や食事時の快適さを重視する方にはおすすめです。
入れ歯も見た目に配慮したものはありますが、金属のバネが見えたり、食事中に外れやすいことがあります。
- 体調や口腔の状態
インプラントは、骨の状態や全身的な健康状態に影響されるため、十分な骨量や健康状態が必要です。
もし、インプラントに適応できない場合は、入れ歯が選択肢となります。
若くして入れ歯は恥ずかしくないですか?
若い方が入れ歯を使うことに対して「恥ずかしい」と感じるのは、非常に自然な感情だと思います。
特に、自分の年齢や社会的なイメージを気にするのは無理もないことです。
しかし、入れ歯を使うことに対して、実は多くの誤解や偏見があることを知っていただければ、少し気が楽になるかもしれません。
1. 入れ歯は特別なものではなく、必要な治療法の一つ
入れ歯は、決して年齢に関係なく、誰でも使うことがある治療法の一つです。
実際に、若い人でも事故や病気、虫歯などで歯を失うことはあります。
そのため、年齢に関係なく、健康的な生活を送るために必要な治療として入れ歯を使用することは全く恥ずかしいことではありません。
2. 見た目の問題は進化している
現代の入れ歯は、見た目の自然さや快適さが大きく進化しています。
特に、ノンクラスプデンチャーや精密入れ歯などの技術を使用すれば、歯ぐきに馴染み、金属部分が目立たず、ほとんど自分の歯のように見えるものもあります。
そのため、若い方でも周囲に入れ歯をしていることがわからない場合が多く、見た目に対する不安も減少しています。
3. 入れ歯を使うことで得られるメリット
入れ歯を使うことで、「快適な食事と会話ができる」「噛む力を取り戻し、栄養バランスの良い食事ができる」「顔の形や発音が自然に保たれる」「歯の健康を守るために重要な役割を果たす」などのメリットがあります。
これらの点を考慮すれば、入れ歯を使用することが自分の生活の質を向上させるための大切な手段だと捉えることができます。
4. 入れ歯は選択肢の一つに過ぎない
もし、若い方が「入れ歯は恥ずかしい」と感じる場合、代わりにインプラントを検討することもできます。
インプラントは、より自然な見た目と機能を持ち、周囲に気づかれにくい治療法です。
しかし、インプラントも一長一短があり、費用や治療期間、体調に合わせて選択することが大切です。
5. 社会的な偏見について
社会的な偏見があることは事実かもしれませんが、歯科治療の進歩により、若い方でも十分に快適に入れ歯を使用できる時代です。
重要なのは、他人の目を気にするのではなく、自分自身の健康や生活の質を大切にすることです。
最近では、入れ歯を使うことに対して前向きな姿勢を持っている人も増えてきています。
入れ歯が合わないときはどうすればいいですか?
入れ歯が合わないと感じた場合、まずは歯科医師に相談して、調整を受けることが重要です。
痛みや違和感がある場合、すぐに調整を行うことで、快適に使用することができます。
また、入れ歯は使用しているうちに歯茎の形状やフィット感が変わることがあるため、定期的なチェックや調整を受けることをお勧めします。
入れ歯が合わないことで不安に感じている場合でも、専門的な調整で解決できることが多いので、遠慮せずに相談してみてください。
まとめ
義歯治療は、単に「歯を補う」だけではありません。
しっかり噛めることは、食事を楽しむことはもちろん、表情や会話、そして心の健康にもつながっています。
「最近、食べづらくなった」「人前で笑うのが気になる」そんなお悩みをお持ちの方こそ、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、見た目も使い心地も妥協しない、患者さま一人ひとりに合った義歯をご提案しています。
噛める幸せ、笑える自信を取り戻し、これからの毎日をもっと前向きに。
私たちと一緒に、あなたの“お口のこれから”を考えていきましょう。
当院は大倉山駅から徒歩1分でアクセスも良く、実績も豊富です。
口腔外科専門医の資格を持った医師が治療を行いますので安心して治療をお受けいただけます。
まずはお気軽にご相談ください!